2005年06月17日(金)
雨と浮世絵 [観る]
朝から一冊の割付計画を終わらせ、日本橋三越の、「北斎と広重展」に行ってきました。本当は、昨日行くつもりで電車にも乗ったのだけれど、途中で頭痛でどうにもだめになり、引き返したのでした。梅雨前線の低気圧攻撃に敗戦を重ねている今日この頃です。
今日は再チャレンジ。すでに会場は異常に混雑していて、みんながくたびれながら観ていました。「いっそ気にしない」という戦法で乗り切ることにして、淡々と観はじめました。
北斎が「かっこいい構図」なのに対して、広重は「人物が大きめ。旅気分を感じる雰囲気」だという解説にフムーなるほどねえと思っていたら、後ろのおばさまが「ストーリーがあるのよね!」と大変わかりやすい一言を放ちました。そうそう。
人物が大変かわいらしく和む。小憎らしい表情の客引きの姐さんなんかも親しみが持てる。いいねいいねー、とひとり盛り上がって広重だけもうひとわたり観て、満足して帰りました。
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2005年05月20日(金)
本の宝石 [観る]
岡谷市にあるイルフ童画館は画家武井武雄さんの作品が収蔵されている美術館。
武井武雄さんは"子供のために大人が描く絵"=「童画」という言葉を作られた方で「ラムラム王」など、たくさんの絵本を出版された方です。版画や工芸作品など、創作活動は多岐にわたっています。武井武雄作品詳細はこちら(amazon)
武井さんの奇妙で独特な絵の世界は以前から大好きなのですが、もっとも関心があるのは、小部数製作されていたという豆本。ただの豆本ではなく、あらゆる素材や技法が駆使された「本の宝石」とも称されるものなのです。
=関連記事
童画家・武井武雄の「豆本」 素材も技法も「本の宝石」
それらの作品は、一部をある誌面拝見しただけなのですが今夏、イルフ童画館3Fで「「武井武雄刊本作品展139冊の宝石」という展示があるようです。会期は7/8〜9/14。絶対に岡谷市までいかねば。
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2005年05月18日(水)
なにもなにも、ちひさきものはみなうつくし [観る]
さて、先日国立国会図書館の展示
「豆本−ちひさきものの世界−」を見学してきました。
まず図書館のでっかさにクラクラ。天井は高いし、飾ってある絵ものきなみ大きいし、自分がネズミにでもなった気持ちになります。
豆本の展示スペースはケース3つくらい。手のひらサイズの展示物にほっとしました。1885年に作られた和綴じの作品、戦後の豆本ブームの火付けとなった北海道・小樽の「ゑぞまめほん(1953年刊)」などの貴重な資料が並んでおりました。
中でも素敵だな、と思った作品が星野麻夫さんのもの。
「赤い靴」「ぢいさんばあさん」などの作品が並んでいたのですが、皮の表紙、皮のはめ込み細工、箔押し文字などベーシックかつ洗練された、それは美しい装丁でした。収集欲にかられます。
ちなみに、展示のパンフレットによると「豆本」のサイズに厳密な基準はないそうで、この展示作品中にも、手のひらより大きめ?な作品もありました。
コレクター市島春城氏(1860-1944)曰く「縦2寸(約6センチ)以下が豆本」だとか。ただし、収集する基準は「縦3寸5分(10.6センチ)×横2寸5分(7.6センチ)」だったそうです。
個人的には「豆」だなーと思う大きさはやはり6センチ以下くらいなのですが、展示物を見てみると本文が読みやすいのはもう少し大きいものなのかな?とも思いました。試行錯誤してみないとね。
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2005年05月15日(日)
五月大歌舞伎へ [観る]
歌舞伎座で昼の部を観てきました。
まだ見始めて半年くらいなのですが、見るたびに新鮮でときめいています。(お目当ての役者さんが出てきたときの喜びも大変なものです)衣装や舞台の色彩の感覚も特に魅力的で、毎回なんで今まで観なかったんだろう、と後悔する気持ちすら。
もっと気軽な面で言うと、幕間で感想をおしゃべりしながらお弁当や和菓子を頂いたりするのも楽しい。歌舞伎座自体の賑やかな雰囲気も楽しみを盛り上げるのです。
終演後は歌舞伎座裏手にある日本茶カフェ 鳴神へ。何度か通りかかっていて気になっていたので、入ってみました。
お洒落なのに嫌味のない店内でおちついて一服できました。接客もとっても丁寧で気持ちよい。もちろんお茶菓子とお茶の相性もぴったり。大阪寿司もあるそうで、テイクアウトもできるようなので、今度観劇するときは予約してみよう。
歌舞伎をモチーフにした版画も作りたいなあ。
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