2006年07月27日(木)
ボローニャ国際絵本原画展2006 [観る]
先日、板橋区立美術館で行われている「2006ボローニャ国際絵本原画展」へ行ってきました。
◆板橋区立美術館のサイトはこちら
イタリア・ボローニャで毎年開催されている絵本原画のコンクールがあり、その入選作が展示されています。世界各国から応募された作品群は色彩やスタイルもさまざま。(水彩・アクリル・コラージュ・CG・それらの混合技法もあり)絵には正解というものがなく、自由であることをあらためて実感できます。
このコンクールは絵本そのものの評価ではなく、あくまでも絵の評価であるので、どのような文章がついているのか(つけられる予定なのか)絵に付いたタイトルから想像するしかありません。(一部の本は閲覧・購入可能)それはそれでまたたのしい。良い絵からは自然に物語のイメージが伝わってきます。
特に素敵だなと思ったのは、イランのラーシーン・ヘイリーエさんの絵。→ラーシーンさんのサイト(絵も見られます)http://www.rashin-art.com/page1.asp
展示してあった作品は少ない色数が非常に美しく効果的に構成されていて、ずっと見ていても飽きないものでした。見たことがない風景なのに、懐かしい気持ちになるような不思議な魅力があるのです。
→こちらのページ、右列7番めの作品です。
全体的に展示を見ていて思ったのは、描かれている人物やキャラクター/世界に衣食住が感じられるものが好きだということ。それがあると存在感が増して、その世界を実感できるみたいです。だから、キャラクターの持っている道具や部屋が面白かったり細かかったりするとそれだけで楽しい。そういえば子供のころに読んだ「だるまちゃんとてんぐちゃん」でも、見開きいっぱいに道具がちりばめてあるページが大好きでした。
そんなわけで、ドイツのダニエラ・ブンゲさんの絵もいっぺんで気に入りました。大胆な構図で広々とした素敵な部屋が絶妙な具合で細かく描かれていて(テーブルの上の食器とか、おっこちたメモとか)繊細な絵柄なのだけど、見ていて充実感があるのです。こちらは善いことに作品が試用された絵本を手にとって閲覧でき、お話もなんとなくわかって(女の子・祖父・祖母の暮らしの風景)本としても大変すてきだったのでした。9月に英語版が発売されるようで、日本でも買えそう。というか既にすっかり買う気。
いろんなところを刺激されて、マッサージのあとのもみ返し状態になりながら、1階のカフェスペースでおいしいパンを食べて帰りました。カフェの前の売店も、洋書絵本の古本が売っていたりして、すごく危険な(フトコロにとって)魅力に溢れるスペースなのでした。
毎年変わった趣向がこらされているというチケット。
今年はプレゼントの形でした。開くと荷物を運ぶ動物たちの絵が。チケットコレクターがいるというのも頷けます。
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Posted by 西イズミ
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